キングウイスキー 凛

懐が少しばかり寒かったので
いつもならば飲むことはないと思われる
「凛」という名のウイスキーを、物は試しと買ってみた。
ラベルによると、モルト、グレーン以外に
『ブレンド用アルコール』なる “混ぜ物” あり。
かなり怪しげである。まぁ安いから仕方ないか。
などと思いつつ、飲んでみる。
なにやら、「？」と思うような味。
薄い感じがするのはともかくとして、
不自然な香り付けが為されているような・・・。

などと書いていても、人間とは不思議な生き物で、
多少不味くても、飲み続けていると
それなりに舌が慣れてしまうというか、
まぁ、これはこれで「あり」か、などと
思い始めたりもする訳で。

しかしながら、誤魔化され難いのは「気持ち」であり・・・
この「凛」を飲んでいると
なにやら悲しい気持ちになったりするのであった。
一番安い酒を飲んでいる自分が厭になるのか
あるいは、そんな酒に馴染み始めた舌を自ら軽蔑するのか
理由など判るわけもないが、とにかく、悲しくなる。
これなら、サントリーレッドの方が、まだマシか
というのが、今のところの結論のようなものだったりする。

キングウイスキー 凛 720ml